日々のみ言葉 3月20日
○今日のタイトル 名によって
○通読箇所 使徒の働き3章
◇今日の聖句
「金銀は私にはない。しかし、私にあるものをあげよう。ナザレのイエス・キリストの名によって立ち上がり、歩きなさい。」
◇ひとくち解説
いよいよ「イエスが行い始め、また教え始められたすべてのこと」(1:1)が使徒たちによって始められます。それは弟子たちがイエスに代わってなしたというよりも、生きておられるイエスが弟子たちを通してなされたという方が正確でしょう。「イエス・キリストの名によって」(3:6)といった瞬間、そこに実在するのは、もはやペテロではなくイエスなのです。
3:8で著者ルカはあえて「躍り上がって立ち」と記します。新約聖書ではここにしか使われない語を使用して、読者にイザヤ35:6の「足の萎えた者は鹿のように飛び跳ね」を想起させます。つまり、メシア到来の預言は、今も弟子たちによって継続して実現していることを暗示しているのです。ペテロはこの点をはっきりさせます。自分の力や敬虔さによって歩かせたのではなく、「イエスの名が、…この人を強くしました」(3:16)と。
さらにペテロはこう説きます。モーセ、また「サムエルをはじめ、彼に続いて語った預言者たち」(3:24)…すなわち旧約聖書全体が予告していた、すべての民族に祝福を与える<アブラハムの子孫>とは、イエスのことであり、「その方が、あなたがた一人ひとりを…祝福にあずからせてくださるのです」(3:26)と。これは前巻であるルカ福音書の最後で、復活のイエスが、弟子たちの心を開いて、「モーセやすべての預言者たちから始めて、ご自分について聖書全体に書いてあることを彼らに説き明かされた」姿(24:27)と重なります。
ペテロの行いとことばに、確かにイエスの現存を見ることができます。
◇クイズ
奇跡の後、ペテロはどこで人々に語りかけましたか?1.美しの門 2.階段 3.ソロモンの回廊