日々のみ言葉 6月28日
○今日のタイトル 愛のゆえに
○通読箇所 ピレモン
◇今日の聖句
そのオネシモをあなたのもとに送り返します。彼は私の心そのものです。
◇ひとくち解説
ピレモンは、パウロの宣教によって救われたコロサイの信徒です。裕福な彼は奴隷をもっていました。そのうちのオネシモが、ピレモンを裏切り金を持ち逃げしてしまいました。逃亡奴隷オネシモは、ローマで獄中にあったパウロと出会い救われました。「キリスト・イエスの囚人となっているパウロが、獄中で生んだわが子オネシモ」(9-10節)とはそういうことです。彼は全く新たにされ、福音のために忠実に働く者となりました。(コロサイ4:9)
しかし、ここに残された問題がありました。それはピレモンとオネシモの関係でした。パウロはここで驚くべき提案を「愛のゆえに懇願します。」(9節)それは、ピレモンが、単にオネシモの過ちを赦し、再び奴隷として迎え入れるだけではなく、罰する権利を完全に放棄し、奴隷としてではなく、主にある愛する兄弟、仲間として永久に受け入れてほしいということでした。今は年老いたパウロも若い頃、アナニア、バルナバ、ステパノなどを通して主の赦しを体験的に知り、教会の交わりに迎え入れられました。今度はオネシモの罪を「私が償います」(19節)というのです。その上でピレモン自身も罪が赦されなければ「信仰の交わり」(6節)には入れなかったことを、思い出させようとしています。(19節)
パウロの書いた手紙でキリストの十字架と復活が記されていないのはこの手紙だけです。それは、パウロ自身が十字架のキリストと一つとなり、オネシモを復活にあずからせることが、あざやかに記されているからです。
◇クイズ 今日はお休み