日々の御言葉

聖イエス会福音教会の牧師室から聖書のみ言葉をおおくりします。聖書は主に新改訳2017を使用しています。

日々の御言葉 4月10日

日々のみ言葉 4月10日

○今日のタイトル ツァラアト

○通読箇所 レビ13-14章

◇今日の聖句

祭司はその患部をきよいと宣言する。彼はきよい。

◇ひとくち解説

11-15章のきよいものと汚れているものとを分ける諸規定の中ほど、13-14章に「ツァラアト」に関する決まりがあります。ツァラアトがどの病のことを指しているのかは明らかではありません。ツァラアトは人間だけではなく、衣服や家の壁にも現れますので、病気だけを表すのでもなさそうです。細菌やウィルスなどの病原体などについて全く知見のなかった古代においては、病気を治療する手段はほとんどなく、表面に現れて広がっていくのを見守るしかありませんでした。古代の人にとっては病気は克服できるものではなく「死の始まり」であったのです。

そもそもこれら全ての規定は、神とそれ以外のものを「分ける」ことを民に意識させるためのものでした。神は「いのち」であり、いのちの対極にあるのは「死」です。いのちと死を区別するために、祭司は病気を「きよい」「汚れている」と宣言し、分けたのです。それは「いのち」を、神に属するものとして際立たせ、民に意識させるためでした。祭司は分けるだけで治療することはありません。

そのような背景を知ってマタイ福音書8:1-4を読むと、イエスツァラアトをきよめられた奇跡がいかに驚くべきことであったかが、よく分かります。イエスは、いのちと死を分ける隔てを乗り越え、死に触れていのちへと変えることのできるお方です。きよいものと汚れているものを分けるだけでなく、すべてをきよくする権威をもっておられます。なぜなら、イエスがいのちの根源だからです。「この方にはいのちがあった。」(ヨハネ1:4)

◇クイズ

14:4の清めの儀式で使われる3点の道具は、緋色の撚り糸とヒソプと何?1.オリーブの枝 2.杉の枝 3.アーモンドの枝