日々のみ言葉 3月29日
○今日のタイトル ユダヤ人の王
○通読箇所 ルカ23:26-43
◇今日の聖句
イエスは彼に言われた。「まことに、あなたに言います。あなたは今日、わたしとともにパラダイスにいます。」
◇ひとくち解説
十字架には「これはユダヤ人の王」と書いた札が掲げてありました。ユダヤ人議員たちは「神のキリストで、選ばれた者なら」と言い、ローマ人兵士たちは「おまえがユダヤ人の王なら」言い、果ては十字架にかけられていた犯罪人までもが「おまえはキリストではないか」と言って嘲笑しました。公生涯の冒頭で、悪魔が「あなたが神の子なら」と、地上的な栄光をもって3度イエスを試みた姿と重なります。
そのような中で、もう一人の犯罪人だけが、イエスを真の<ユダヤ人の王>キリストと認めました。それは神への恐れから始まりました。アダムとエバが恐れて隠れたようにではなく、すべてをさらけ出し、恵みに依り頼んで恐れたのです。
続いて「あなたが御国に入られるときには」(王の力の中に入るとき)と言います。無力の極みとしか見えない十字架のイエスのうちに王の権威を認めたのです。
「私を思い出してください」…創世記8章では、神が箱舟のノアを「覚えておられた」ことから救いが始まりました。神の御心に留められることは、救いの始まりを意味します。
このように言い表した犯罪人に、イエスもまた、王としての権威をもって答えられます。「あなたは今日、わたしとともにパラダイスにいます。」ギリシャ語訳聖書では「パラダイス」はエデンの園の訳語として用いられます。主はこの犯罪人に、エデンの神との交わりの回復を約束されます。3章のイエスの系図が「アダム、そして神に至る」と暗示したように、イエスによって、神に至る主の道が開かれたのです。
◇クイズ